パブロ・ピカソ関連
ガウディ関連
上記以外
サグラダ・ファミリア聖堂(Sagrada Familia) 世界遺産
今回の旅の一番の目的はサグラダ・ファミリアをみることだった。
そして旅の一番の成果はやはりサグラダ・ファミリアをみたことだった。
いつかもう一度バルセロナにいくことがあったとしても、そのときの目的はサグラダ・ファミリアをみることだと思う。
観光に使えた3日間、結局、毎日通うことになった。
当初は2日目だけ行くつもりだった。
プランが変わったのは観光1日目にガウディ建築であるカサ・カルベを観て、実際に建物に手を触れたからだった。
そのとき感じたのは言葉にならない感触で、夢見て来たガウディ作品に出会えた喜びと、建物がはなつ「ここにいるんだ」という存在感が、僕の腕を通って心と建物を行ったり来たりしているような感覚を味わった。
それで僕は、2日目になにかあるかわからない、とにかく初日からサグラダ・ファミリアをみたい、と思い、予定変更を奥さんに申し出たのだ。
あいにくの曇り空だった。
僕たちはサグラダ・ファミリアに一番近い駅(サグラダ・ファミリア駅)ではなく、あえて一つ遠いベグダグル駅で降りて、歩いた。
こうすれば歩いていくうちに見えてくるはずだった。
予想通り、サグラダ・ファミリアの方向へ歩いていくと、遠くにその全体が見えた。クレーンがみえて工事中であることがわかる。鐘楼の先にフルーツがのっている。
なんと声を出したか覚えていないけれど、なにか「わっ」だか「すごい」だか声に出したと思う。
見えた場所からしばらく動けなかった。
でもいつまでもそうしているわけにはいかない。気を通り直して、近づくことにした。
サグラダ・ファミリアの前は公園になっていて、そこを歩いて近づく間、何度もその姿を見上げた。
入館時間を過ぎていたため、その日は入らずに、柵の外から眺めた。
また明日みるのだからと、表を去り、僕らは裏にまわった。
表とはまったく違う表情をした建物が僕らを迎えた。
裏の彫刻は表のものと比べ、リアリティに溢れていた(表の彫刻は多少抽象化されているものだった)。
口を開けた深海魚のようによだれをだらだらとたらしていて、街をのみこんでしまう怪物のようにみえた。

翌日、改めて内部に入る。
10ユーロのチケットを買い、柵の中に入ると、前の日にみたのが子供だましにみえるくらい、近くにその存在を感じた。
重そうな扉には人の名前らしきものが彫られていて、ところどころそれが金色に塗られている。なかにはJesusと金色に目立つようになっているところがある。扉の中央にはまるで建物を支えるかのように柱をだきかかえた男の像が彫られている。
他にもたくさんの彫刻がある。
どの彫刻もなんらかの使命を背負っているのに違いない。
中に入るとエレベータで上に行けるようだった。
僕たちはその列に並びながら、内部を眺めた。
本当に作っている、こんな馬鹿なことを思った。
サグラダ・ファミリア内部にはオレンジ色の足場が作られていて、それらが外れる日がうまく想像できなかった。なんとなく足場はもうサグラダ・ファミリアの一部だという気がしたからだった(ガウディの伝言(外尾悦郎著)によると、2020年代の完成を目指しているとか)。

列に並ぶとき、45分待ちとなっていたけれど、ほとんど待った気はしない。
ステンドグラスや、天井、そしてその空気を感じていると、あっという間だった。
エレベーターに乗り込むと、中で一人2.5ユーロを払う。
到着した場所はとても狭いところで、どうやら鐘楼のひとつだとわかった。
鐘楼と鐘楼をつなぐ部分から外がみれて、僕たちはサグラダ・ファミリアの目線で物事をようやくみることができた。
エレベーターの横の階段を一度のぼり、もう少し上にいく、それから鐘楼のひとつを階段でくだるというコースで、降りながら、窓からいろんな景色をみることができる。工事をしている人の姿が見える。

外尾さんいないかな、などと冗談を言いながら、サグラダ・ファミリアを近くに感じた。
降りていくうちに、椅子が並んでいるのがみえる。普通の教会にある部分だ。

あそこに座りにまた来たいと思った。
階段をぐるぐると螺旋状に降りて、1階のエレベーターの横に出る。
今度は1階の様子をみる。
なんと工事しているところをみることができるのだ。
ひげを生やした男性がペットボトルに手をかける。
なにやら道具をとりにいく男性がいる。
はなしこんでいる人もいる。

サグラダ・ファミリアを生き物のように感じる。彼らはこういういいかたは失礼かもしれないけれど、細胞のひとつように映った。
1階をぐるっとまわると裏側に出れる。
僕が前の日に怪物のように感じた部分だ。
日が明るかったこともあり、彫刻がよくみえる。

飛行機のなかで読んだガウディの伝言(外尾悦郎著)のなかにあったハープの像(外尾さんがつくった)もよくみえる。

ごつごつしているんだけれど、決して硬い感じはしない。むしろドロドロの液体に近い感じがする。
宮崎アニメに出て来るような。
1階は博物館にもなっていて、ガウディの葬儀のときに人々が大勢つめかけた様子の写真が印象的だった。ガウディの伝言で予習してあったのが影響したのかもしれない。
18:00を過ぎていたのででていくように言われた。
観光最終日、僕らは夜になってライトアップされた頃に来た。

全体がライトアップされているのではなく、彫刻のほりこまれた部分を中心にライトが置かれているようだ。
正面の上部にある細工(鳩らしき鳥)が夜だと妙に白く目立った。
それをみて、怪物のようにみえるけれど、心は優しい建物なんだと思った。
「外見で判断しちゃいけないよ」とそう言われたような気がした。
夕方の外観、そして内部とみて、最後に夜のサグラダ・ファミリアを観たけれど、夜が一番だった。もっとも明るいうちにみていたことがイメージを膨らませるのにプラスになったのは間違いない。
ひとけは少なかった。僕たちは物好きな奴らだと思われていたかもしれない。
車道をひとつこえたところで、しゃがんで1時間近く眺めていた。
その前を犬の散歩ずれがサグラダ・ファミリアにめもくれずに歩いていく。
地元とはそういうものなんだろう。
日常とはそういうものなんだろう。
僕もサグラダ・ファミリアを日常に感じられる距離に暮らしたい、そんなことを思った。
本当はこのあと、カサ・バトリョの夜を観に行くことも考えていたのだけれど、その気がなくなってしまった。
旅の最後をサグラダ・ファミリアで終えたいと思ったのだ。
「サグラダ・ファミリア」のトイレ情報
裏側にまわったところに博物館があって、その入口わきにあります。
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「サグラダ・ファミリア」の観光料
10ユーロ(博物館込み)。エレベーターは別に2.5ユーロ。
エレベーターは4月〜9月は19:30まで、10月〜3月は17:30までなので注意が必要(昇るべき!)
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ガウディの伝言
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